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VOL.001 「web2.0の時流から企業戦略を考える」

●時流の推移

2006年から2007年にかけて、「web2.0」という言葉が飛び交い、インターネット関係の雑誌はもとより、日経新聞などの経済紙、一般紙やテレビでも耳にする機会が増えています。

最近では、企業が新しい戦略を語る上で「○○2.0」という言葉を使いはじめ(某携帯会社さんなど使っていますね)、冗談まじりで新しい自分に生まれ変わることを象徴して「個人名2.0」(例えば川添2.0)などという使い方もされています。

いったいこの2.0というのは何なのでしょうか。そして企業活動を行う上でどのような認識と戦略をもつべきなのでしょうか。

今回は、インターネット業界における、「時流」のお話をいたします。「時流」、いわゆる「時の流れ」を意識しながら、自社が行うべき戦略に落とし込むことが、具体的な戦術を展開する上で非常に重要なことだからです。

まず、2006年のインターネット白書から、以下のようなデータが発表されています。

〔インターネット世帯浸透率〕
1998年:14%
1999年:20.3%
2000年:24.6%
2001年:46.5%
2002年:62.4%
2003年:73.0%
2004年:78.1%
2005年:82.8%
2006年:85.4%

インターネット世帯浸透率
<クリックで図が拡大されます>

インターネット浸透率とは、接続場所にかかわらず世帯内の誰かがインターネットを利用している比率のことをさしています。

この数字をぼーっと眺めているだけだと、85%以上の人がインターネットを利用しているのか、すごいな~、で終わってしまいます。

そこで注目してほしい数字が2つあります。

2001年と2005年です。

2000年で24.6%だった世帯浸透率が、2001年に46.5%と約倍の比率に跳ね上がっています
そして2005年には80%の大台を突破しています。

この2つの年に区切り線を入れてみますと、その間の年数は5年になります。
急激に世帯に浸透した年数が5年という期間になります。

では、その2つの区切り線(年)の前後5年のところでまた区切り線を入れてみます。

 2000年の5年前は1995年。

 2005年の5年後は2010年

そして、世帯浸透率を一本の線で結んでみますと見事なS字曲線を描くことができます。

インターネット世帯浸透率
<クリックで図が拡大されます>

マーケティング用語で言いますと、「プロダクトライフサイクル」と呼ばれるものです。

 1995年~2000年を導入期

 2000年~2005年を成長期

 2005年~2010年を成熟期

と見ることができます。

各期の境目では、様々な出来事が起こっています。

1995年は、Windows95が発売され、一気にパソコンが身近なものになりました。

2000年は、ITバブルが崩壊した年でもあり、ライブドアや楽天市場が上場しています。

2005年は、アップルがポッドキャスティングを開始した年であり、ハードとソフトが融合したサービスが出てきた年でもあります。

さっと見ただけでもそれぞれの期の境目に新しい出来事が起こっています。

●2007年の時流とは

さて、それでは現在2007年、いったいどのような時流なのでしょうか。

少し思い返してほしいのですが、2006年から2007年にかけて、インターネット業界は久々に、大きな賑わいをみせています。

例えば、

  • ブログ
  • SNS
  • CGM
  • ロングテール
  • クチコミュニケーション

どれも皆さんは、聞いたことがあるキーワードだと思います。

2005年以降は、世帯浸透率が80%を超えているため、2007年は完全に成熟期をむかえています。
ただし、それはあくまでもインターネット環境のインフラが整ったということであり、サービスレベルで「新しい変革の時代に突入した」ということが言えます。

そして、この「新しい変革の時代」を「web2.0」と呼んでいるのです。

では、企業は、その新しい変革の時代「web2.0」の時代にいったいどのような活動を行うべきなのでしょうか。

web2.0の特徴は、一言で言うと「個」がキーワードになります。

「個」をベースにして受信も発信も容易にでき、それが「つながる」特徴を持っています。
「つながる」を「共有する」に置き換えてもよいです。

それまでの企業のマーケティングの考え方だと、「囲い込み戦略」が中心でした。

ある一定の集団(男女での区分けや年齢別の区分けなど含めて)をどのようにして囲い込むかを必死で考えて、実行してきたのがこれまでの企業戦略です。

しかし、新しい変革の時代「web2.0」の時代では、「個」が大きな力を持つことになりました。

インターネットによって、以前とはまったく比べものにならない、情報を取得する受信機能(ソースインプット機能)と言いたい事を言う情報発信機能(ソースアウトプット機能)を手に入れたのです。

そして、その情報を共有していきます。
企業にとって良い情報も悪い情報も、信じられないスピードで広がっていきます。
広がるだけではなく、個人によって知らないうちに増殖していきます。

その前提に立って、企業は個人と向き合い戦略を策定する必要があるのです。

そこで企業活動を行う上で、大切なことが2つあります。

  • オープンであること
  • 誠実であること

この2つがこれまで以上に大事になってきます。

インターネットにより情報の流通が発達したため、隠し事をするのは非常に難しくなっています。

そして、良くないことを行っていると、情報を共有されクチコミで広がります。

コンプライアンスなんて、カッコのいい言葉で呼んだりしていますが、ようはこの2点を守ることが非常に重要なのです。

この2点を守れる会社であるならば、このweb2.0時代は、ビックチャンスです。

なぜならば、この2点を守れない会社は、web2.0を有効活用できないからです。

新しい時流「web2.0」をふまえた上で、「個」に対してどのようなコミュニケーションを図っていけるかが、企業成長のカギを握っています。

その新しい時流に乗ることができれば、企業はまさに「○○企業2.0」として次のステージにステップアップしていけると思います。

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