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VOL.012 「web事業の社内体制について(その2)」

●ハブ機能とアウトソーシング

前回は、うまくいっているサイト、伸びているサイトには、専任の部署、スタッフが存在する率が高いというお話をしました。

ではそれ以外に、うまくいっていないサイトの場合だと、どんな悩みがあるのでしょうか。

もう一度ネットマーケティングの調査結果に戻ってみます。

「ネットマーケティング活動の課題と悩み」の中で、「専任の部署・スタッフがいない」以外で、338社全体と売上高前年度比150%以上の急伸サイトで比較した場合、開きがあった調査項目結果をあげてみると、

  • 「会社の戦略におけるネット通販の位置付けが不明確」
    8.4ポイント差
  • 「効果測定の方法が分からない」
    4.5ポイント差

となっていました。

この2つは、「会社の戦略におけるネット通販の位置付けが不明確」であるがために、「効果測定の方法が分からない」とつなげて考えることができます。

逆を言えばうまくいっている会社は、「会社の戦略におけるネット通販の位置付けが明確」なので、「効果測定の方法を限定し、把握することができる」と言いかえることができます。

そして、これらを実現するのには、「専任の部署・スタッフが必要である」ということが、大きなウェイトを占めているのです。

ただし、専門の部署・スタッフを用意すれば、それでOKかと言えばそれは違います。

では、どのような組織体制を作っていけばいいのでしょうか。
中堅・大企業と中小企業では、組織体制を作っていくうえでポイントは変わってきますが、ここは中堅・大企業のお話をしたいと思います。

ポイントは、以下の2つになります。

対社内:ハブ機能
対社外:アウトソーシング

うまくいっていない場合のありがちな例ですと、システム含めたITに詳しい人間にすべての情報が集まり、その人間がいつの間にかweb担当になり、企業webサイトを一手に引き受けているパターンです。

このような会社は、ほぼ間違いなく担当者がパンクします。
対外的には、必ず情報の更新が滞っているか、どんどん遅れて先延ばしになっています。

社内的には、なぜうちの部署からはちゃんと情報を提供しているのに、すぐに公開してくれないんだろう、ということになり上司からも「ちゃんとしろ!」と怒られ、担当者本人は必死で頑張っているのですがとても追いつきません。

戦略自体もあってないようなもので、その担当者の人間ひとりが戦略策定、実制作、情報収集、社内調整、予算管理を行っているような状態です。

中堅規模の会社であっても、そのような体制で行っていることが非常に多いです。

中堅規模以上の会社になってくると、情報量が半端ではありません。
なおかつ、部署間の力関係(力関係は売り上げもしくは利益に比例しているのですが)もあり、社内調整が大変です。

そのあたりのネゴシエーションも賛否両論あるものの、まだまだ大事なコミュニケーションであることには変わりありません。

そこでまず、そのweb担当者がすべてを引き受けるという体制は避けるようにしてください。

一番わかりやすくいいますと、その担当者が企業webサイトのすべての更新を一手に引き受けないような体制を作ることが重要です。

営業、開発、総務、広報などたくさんの部署があると思いますが、情報をセグメント化し、その部署から一次情報として発信してもらうのです。

情報発信も、なるべく現場に近いところから発信するのです。

インターネットの特徴、特に企業が活用するにあたっての特徴として、他を媒介せず「一次情報をすぐに発信することができる」という ことがあります。

その特徴をいかしてください。

では、web担当者は何をすべきかといいますと、「ハブ機能を持つ」ということです。

情報発信権限は、各部署なりに委譲しますが、どのような場所にどのようなルール、そして仕組みで発信してもらうかの基点となるのです。

具体的には、webサイトのこのカテゴリー部分は、営業部が担当し、商品PRに関しての情報公開は、すべて部内で行い、実装している更新システムのこの部分は自由に使ってよい、ということを決定します。

他には、会社が発信するものとして不適切な場合が出てくるかもしれません。
その時に対処できるようチェック体系の確立も必要でしょう。

そして、各部を横断的に一本すじを通すのです。

もう一つのポイント、社外的と書きましたが、アウトソーシングについてです。

どの部分を社内でやり、どの部分を社外でやるかを明確に決める必要があります。

基本は、即時性のあるものは社内、改変など少し時間的猶予があり、PR的要素が絡んだり単純に情報提供だけに納まらないものについては社外にアウトソーシングする、という考え方がよいと思います。

社外でどれだけ細かく対応してくれるとは言っても、社内ですぐに手を動かした方が早いことが多々あります。

そこを無理に社外に出すのではなく、社内でやるようにしてください。

それ以外で、ある意味自分たちで手の負えないような課題がある場合、例えば大幅なページの改編やグラフィカルに訴えたい場合などは、アウトソーシングするにかぎります。

このアウトソーシングの調整を行うのもweb担当者の大事な仕事の一つです。

上記2つのポイントを抑えると、企業webサイトは動き出します。
動き出すと魅力的になります。
どこで何が問題になっているかの課題も見えやすくなります。

そして、魅力的になる=(イコール)企業が魅力的になります。

これらを実現するためには、社内体制とwebサイトの両方の改変が必要になると思いますが、中期的視点に立つと必ず企業および個人にとっても有益なやり方です。

是非チャレンジしてみてください。

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