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VOL.017 「外資系企業も活用できるweb戦略の考え方(その2)」

●本体以外での展開を考える

前回は外資系企業のweb戦略にあたって、ガチガチのグローバルガイドラインが身動きを取れなくさせる、というお話をしました。
特にこれまでの顧客とは違ったターゲット層に対してアプローチをしたい時に、かなりの弊害となります。

グローバル展開を行っている企業は、B2Bに関して言いますと基本的に大手企業に対しての商品やサービスを扱っている場合が多いです。
なおかつ、その業界ではそれなりにシェアを持っている企業が多く、だからこそグローバル展開ができたとも言えます。

しかし、企業というのはほとんどが中堅および中小企業です。
日本の場合、総務省の発表によると、

  会社企業数:151万6千企業(平成18年の調査)

企業規模の定義というのはいくつかあるので参考程度に見ていただきたいのですが、資本金10億円以上の企業を大企業と呼んでいるようです。

先ほどの総務省調査データの「資本金階級別企業数」を見てみます。

資本金企業数
300万円未満24,272
300万~ 500万円未満557,448
500万~1000万円未満189,078
1000万~3000万円未満607,128
3000万~5000万円未満68,620
5000万~1億円未満40,287
1億~3億円未満14,801
3億~10億円未満8,256
10億~50億円未満3,886
50億円以上2.059

企業総数の151万6千企業の中で、資本金10億円以上ある企業は、5,945社です。

企業総数の中で大企業が占める割合は、なんと約0.4%です。
資本金1億円以上を中堅企業とし、大企業と合算するとようやく約1%になります。企業の99%が中小企業ということです。

グローバル企業が大企業を狙う場合、かなりパイが限られていることがわかります。
しかももし、ある程度成熟している商品やサービスを販売している場合、成長していくためには、パイの大きい中小企業向けに展開していくことは自然の流れだと思います。

もちろん商品など大企業向けのものとまったく同じでいいわけがありません。
中小企業用にカスタマイズしなければいけませんし何よりも中小企業というのは大企業に比べて、圧倒的に体力がありません。資産がないと言ってもよいと思います。

しかし中小企業向けの商品やサービスを開発することに関しては、さほど問題ないと思います。
ある一定の規模用に機能を削るであるとか、コストを下げる方法はたくさんあると思います。
ですが、それをどう中小企業に展開していけばいいのでしょうか。

そこで問題になってくるのがweb戦略です。
グローバル企業は、大企業に対してすでに高い認知度があります。

すでに知っているということが前提ですので、webに関しては、わかりやすく使いやすく、商品やサービスを丁寧に紹介するだけでもさほど問題がなかったります。
例えば、コンテンツをディレクトリー型に整理し紹介していくというパターンです。

しかし、中小企業は商品どころかそのグローバル企業の会社名すら知らない場合が意外と多いのです。
B2B商品を販売している企業などは特にそうです。

知らないということは、グローバル企業としてのブランドは、特に中小企業獲得の初期についてほどんど効力を発揮しません。

となると、より顧客志向で戦略を立てる必要があります。
しかもその戦略は、現在自社で持っているwebサイトでは大企業向けのガチガチのガイドラインで縛られているため展開できません。

ではどうすればいいのでしょうか。
ポイントを2点お話します。

まず1つ目は、自社サイトの中で新しいターゲット層に対しての戦略の実現を目指すのは、あきらめてください。

ただし、ガイドラインの中で新しいターゲット層に向けての入り口や商品・サービス紹介は通常通り行うべきです。
クロージングを行うのが、コーポレートサイトになる場合もあるので無視するわけにはいきません。

しかし、何とか海外の本社と交渉してこの中で展開させようというのは、もちろんすばらしいことではありますが、非常にハードルが高いはずです。
なぜならば、日本1国の話しではないからです。
ということで、やってみてもいいのですが、やはり時間がかかると思ったら割り切ります。

2つ目のポイントは、その業界やサービスの知識公開や比較サイトでも結構です。
自社の商品やサービスを訴求するwebサイトを展開するのではなく、その商品やサービスを使用する企業の役に立つwebサイトを運営するのです。

中小企業は、先ほども述べましたようにグローバル企業の商品やサービスなど知りません。
それはあたり前で必要がないからです。

なので、商品やサービス、特に認知度がないからと言ってその名前をPRするのではなく、あくまでもお役立ちサイトとして展開するのです。

商品やサービスが出てくるのは、最後の最後です。
もちろん他社の商品を紹介してもかまいません。
お役立ちコンテンツの後に最後に自社サイトに誘導するのです。

これなら、自社のガイドラインに縛られることはありません。
集客窓口として、まったく違うサイトを運用するのです。

業種・業態によって出てくるアイディアは違ってくると思います。

しかし、考え方は単純に自社の商品やサービスのメリットを紹介していくのではなく、本当にそのターゲット層に対して役に立つ、ためになる情報を提供するということが重要です。

この2つ目のポイントは、非常に重要です。
自社サイトでの展開で苦労するくらいであるならば、是非2つ目のポイントにチャレンジしてみてください。

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