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VOL.020 「企業のweb担当者に必要な能力とは?」

●インターネットの技術や知識だけでは・・・

以前のメールマガジンで、企業にwebに特化した担当者が存在するかどうか、という調査結果を参照したことがありました。(VOL.011)

日経BP社の日経ネットマーケティングが行った、388社のECサイトを 対象とした調査でしたが、「ネットマーケティング活動の課題と悩み」という調査項目があり、338社全体と売上高前年度比150%以上の急伸サイトで比較した場合、一番開きがあった調査項目結果として、「専任の部署・スタッフがいない」というものがありました。

「専任の部署・スタッフがいない」
  全体(338社)⇒43.8%

そして、うまくいっているwebサイト及び伸びているwebサイトには専任の部署、スタッフが存在する率が高いという結果でした。

結論としては、ECサイトに限らずwebに特化した担当者を置いた方がよいとお話をしたかと思います。

ですが、専任であればどんな担当者でも良いかというとそれは違います。
「そりゃ能力が高ければいいんでしょ」という声が聞こえてきそうですが、その必要な“能力”というものが、以前と変わってきているのです。
どういうことかをこれから説明します。

インターネットの黎明期、つまり90年代中盤では、企業が自社のwebサイトを持つことそのものが目的で、企業紹介・会社案内の役割を果たすことが主でした。

そこでは、インターネットに興味がある人や、少しコンピューターに明るい人が担当者となり、どこの企業でもそのような人が活躍していました。

次に成長期である90年代後半から2000年過ぎにかけては、インターネット環境のインフラが整ってきたこともあり、webサイトでできることが飛躍的に拡大しました。

すると単純に興味のある人というレベルではなく、知識としても技術的な理解レベルという意味でも高いものが求められました。
webサイトに何かしらを実装する、ということのレベルが高度化したとともに、担当者自体がそれに対応できる能力が必要であるとされました。

では、今現在はどうでしょうか?

現在のweb業界は、成熟期を迎えています。
単純に実装するレベルでは、駄目な段階です。

何かしらを実装するだけでは、他社と差別化が図れないのです。
では、何が必要だと思いますか?

それは、“マーケティングスキル”です。
黎明期のように会社案内で見てもらえれば、などというレベルではなく、何かしらの結果を出すために、マーケティング的な発想が必ず必要なのです。

マーケティング的な発想というのは、企業にとって経営部分に非常に近い部分です。
なぜならその企業が、誰に対してどんな活動を行うべきかという議論は、戦略的な側面を持ち、なおかつwebサイトの役割を明確にした上で実装しなければならないからです。

以前は、経営部分とweb担当者との距離が乖離していたとしてもさほど問題にはなりませんでした。
それくらいインターネットの活用戦略というのは小さなものでしたし企業にとって影響力が小さかった媒体だったからです。

しかし現在ほとんどの企業が、他のメディア戦略と同様、いやそれ以上にインターネットの活用における戦略を重要課題としその戦略は経営戦略にひも付いていなければ、一つの企業として最大限の効果をはかることができないのです。

ネット広告は、2004年にラジオ広告を上回り、2007年にはついに雑誌広告を追い抜いてしまいました。
電通「日本の広告費」によると、

  • 新聞  9,462億円
  • 雑誌  4,585億円
  • ラジオ 1,671億円
  • テレビ 19,981億円
  • インターネット 6,003億円

かつ、インターネット白書2007の調査結果では、1日のメディア別利用時間で、

◇30分未満の利用時間
  • ラジオ  66.9%
  • 新聞  59.7%
  • 雑誌  68.5%
◇1~5時間未満の利用時間
  • インターネット  61.8%
  • テレビ      62.8%

という結果が出ています。
となると、企業のweb担当者は、経営になるべく近い部分で仕事を行うべきです。
そして、webに関する知識や技術はもちろんですが、マーケティングのリテラシーも高める必要があります。

簡単に言うと、誰に何を行ってほしくて、そのために自分たちは何を行うべきか、ということを勉強するということです。
アウトプットがたまたまインターネット、webサイトになるだけでその特性をしっかり把握した上で日々の活動を行わなければなりません。

そうなると単純に、インターネットに詳しい、技術に明るいwebが大好きだけでは、成果を生むことができません。
(これらは前提にはなりますが、すべてではないということです)

マーケティング的発想は、これからのweb担当者にとっては必ず必要な能力になります。
逆に企業としては、マーケティング的発想のできるweb担当者を配置することができれば、スムーズに企業戦略を実行にうつすことができます。

インターネットだからと他の発想と切り離すのではなく、経営に近い発想でトータルで考えてみてください。
もしかして企業によっては、インターネット超技術思考の担当者が、その成長を止めているかもしれません。

皆さんの企業では、まだ遅くはないと思いますので、是非マーケティング的発想という視点から考えてみてください。

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