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VOL.031 「参考になる大学webサイトの現状(その3)」

●学部ごとにもwebサイト

前々回から、大学webサイトについての話をしていますが、大学webサイトの中で、学部ごとに分解して公開することの利点として、

1.学部の特徴、個性を独自に表現できること
2.情報量を圧倒的に増やしても、紹介内容が絞られているため閲覧者がwebサイトで迷わないこと
3.運営を各学部ごとに任せている可能性が高く、裁量の範囲が広いため運営モチベーションも高まること

のお話をしました。
今回は2番目の、

2.情報量を圧倒的に増やしても、紹介内容が絞られているため閲覧者がwebサイトで迷わないこと

から解説したいと思います。
特に総合大学においては、その情報量は非常に多いものになります。
以前よりも、メディアや情報系の学部や学科が新設また細分化され、大学院を含めると、非常に多くの学ぶべきカテゴリーが存在します。

また、研究所やセンター、社会貢献活動のための団体などその数を簡単に把握できない大学もあります。

これらの情報について、本当に各カテゴリーの魅力を伝えられるのかと考えると、1つのwebサイトでまかなおうとするには、難しいものがあります。

例えば、内容の違いがあるというのはもちろんですが、昔からある学部・学科と、新設されたそれとは、もとめる学生や大学側の運営体制についても違いがあると思います。

新設された学部や学科は、過去の教育実績や資産をふんだんに公開して、学生にPRすることはできません。
であれば、近い将来の目標や、目指すべきところを魅力的に語る必要があり、PRの仕方に違いが出てきます。

また、何より一つにまとめてしまうには、使うユーザの立場に立ったときに使いやすく、わかりやすい設計を行うには、非常に困難な作業をともないます。

情報量は多いけれども、自分がどこにいるのか、何を見ているのかサイト内で迷子になってしまい、結局自分が見たい情報になかなかたどり着かないという、最悪の状態になりかねません。

学部や研究所に限らず、大学なら図書館の情報もたくさん持っているはずです。
そして、図書館利用者の対象も、在学生はもちろんのこと卒業生や学外の方々もいるはずです。
では、図書館情報webサイトの中で、その各対象者に向けての情報を発信する必要があります。

広島経済大学 図書館
http://www.hue.ac.jp/lib/index.html
同志社大学 図書館
http://www.doshisha.ac.jp/library/
京都女子大学 図書館
http://www.kyoto-wu.ac.jp/library/index.htm
立命館大学 図書館
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/mr/lib/

最後に3番目です。

3.運営を各学部ごとに任せている可能性が高く、裁量の範囲が広いため運営モチベーションも高まること

この3番目は、非常に重要なことです。
運営体制がしっかり確立していなければ、webサイトを更新し逐一情報発信することはできません。
その情報発信を、大学本体ですべて管理するのは、非現実的です。

ガイドラインをキッチリ決めて、すべてを完全にルール化し、運用したりするケースがあります。
それ自体は、問題ないのですが、どこまでをガイドライン化しどこまでをどこの責任にするかを明確にしなければ身動きのできない、実質的には運用ができないwebサイトになってしまいます。

大学webサイトで言いますと、ランキング上位サイトは、大学そのもののwebサイトと各学部サイトで、ガイドラインを分けていることがうかがえます。

また、運用における裁量に関しても、各学部サイトは、自分達の学部においてはある規定の中で、自由に表現している、もしくは自由に企画しているものが多いです。
なので、どの学部サイトも同じような作りにはならず、その特徴を全面に出すにはどのような企画を持って来るべきか、またどう表現すべきかを工夫しています。

本体サイトの管理者が、ガチガチに決めたルールで運用するにはまず、スピード感がなくなります。
なぜスピード感がなくなるかということ、本体サイトの決裁者に許可を得るプロセスが発生するからです。

そこでルールに沿わないものは却下され、実際のサイト運用者のモチベーションは低下します。
モチベーションが低下すると、その姿勢がwebサイトから表に出てきます。
そうすると、大学の本来のwebサイトの目的を達成することはできません。

各学部や学科で裁量の範囲が広がれば広がるほど、担当者のモチベーションは高くなります。
自分達の学部を自分達でもりあげていく意識が重要なのです。

大学サイトとしての自覚はもちろん持った上で、自分達の学部に全力投球する。
そして、それを運営ルールとして仕組み化すればもう怖いものはありません。

webサイトは運用が絡むと、どうしてもルールにしばられてしまう場合もありますので要注意です。

運営に関しては、企業には部署というものがあり、その部署を大学の学部と考えれば、学ぶ点は非常にたくさんあります。
企業の皆さんはそういった視点から、大学サイトをご覧になってください。

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