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LPのビッグカムバック!! 世界的なアナログレコード再燃で市況は変わる

今年の4月に公表された、国内における音楽メディアのユーザー実態調査によると、曲はYouTubeで聴くのが一番多く、有料の音楽配信はピーク時に比べ後退気味。CDが売れるのは「総選挙」や、ノベルティの付く時で、ふだんはストリーミングで音楽を聴く人が多いのが実情。その一方で、数年前からアナログレコードの愛好家が増え続けています。

そういえばビー・オー・スタジオから歩いて5分ほどの場所にあるHMVレコードショップ渋谷や、もう少し離れたタワーレコード渋谷店にも、アナログレコードのコーナーが設けられています。ローソンHMVエンターテイメントは、2014年以降アナログレコード専門のストアを都内に3店舗オープンしました。タワーレコードは、昨年に新宿店をはじめアナログレコードのフロアを拡大。またEC市場でも、アマゾンのUIにあるカテゴリーから「デジタルミュージック」とは別に「ミュージック」が設けられ、そこからたどればスムーズにアナログレコードを探す人が目的の場所に到達できるよう、動線の設計をしています。
LPレコードの需要は日本だけの現象ではなく、世界的にアナログレコードのファンが増え続けているのです。

ソニーがアナログレコード用のプレス機を導入

先月末に、ソニーはほぼ30年ぶりにアナログレコードの生産をはじめるとのニュースを発表。アナログレコードをプレスする静岡工場は、国内だけでなく海外からも注目を集めています。

アナログレコードが根強く支持されていたのは知っていましたが、今回の「リバイバル」を牽引するのはLP盤を知らない10代、20代です。イギリスのBPI (英国レコード産業協会) 調査によると、昨年売れたLPは、320万 (3.2ミリオン) 枚以上。デビッド・ボウイの遺作「ブラックスター」が一番ポピュラーで、2015年のUKトップセールスだったアデル (Adele)「25」の2倍もの数を販売したといいます。

アメリカのアナログレコード販売数については以下に表を掲載するとおり、ここ10年を振り返ってインディーズのLPも合わせると、1,200%以上もの伸びをみせています。(ニールセン調べ)

さて、ソニーのレコード制作・製造の話に戻すと、本年度中の生産を目指して現在体制を準備中とのこと。
ソニーのアナログレコード生産復帰のニュースは、正確には日本時間の6月29日にプレスサイトで報じられ、これに世界中の音楽ファンとソニーファンがSNSで驚喜、絶賛をしています。この報道以前の今年2月に、ソニーはアナログレコード製造用マスターのカッティングマシンを導入し、レコーディングスタジオと同じフロアに設置した写真を同じオフィシャルサイト内で公開しています。
現在ソニーの直面する課題は、レコード製作部門の専門技術者をみつけることです。同社は若手エンジニアを育成するためのチーム作りに、かつての技術者を戻し、さっそくトレーニングの実施に入っているとCNNの報道では伝えています。

日本レコード協会によると、2016年の日本におけるアナログレコードは、2010年に比べ約8倍の79万9,000ユニットをセールスしています。海外だけでなく、国内でも今後さらに需要が高まると確信し、ソニーは昨年末に新型のレコードプレーヤーを発売しました。
アナログレコードの人気再燃で、パナソニックもまた昨年末にHi-Fiオーディオブランドのテクニクス (Technics) から6年ぶりとなる新作のレコードプレーヤーを市場に投入。好調なことから、今年の5月には新たに3機種を追加設定しています。

無料で聴ける音楽があるのに、なぜ10代はアナログレコードを購入するのか?

形のない音楽が、LPという実態のある “形” をもって新たな価値を見せ、それはアナログレコードを知らない世代 (10代) には不思議に映り、同時に音楽を再生するまでの一連のプロセスも、彼らにとっては新鮮なふるまいで、好奇心を刺激したとも言われています。宝探しのような「レコードを掘る (digging vinyl)」楽しさが、世代を越えて浸透するようになれば、一層市場が活性化していくと期待されています。

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