オンリーワンの技術力でコンバーティング業界をリードする企業の次の一手

クライアント
株式会社ラボ
プロジェクト
ウェブサイトリニューアルプロジェクト
カテゴリー
製造業
対象URL
http://www.labojapan.co.jp/

株式会社ラボは、業界トップクラスのノウハウをもつ精密コーティングマシンメーカー「康井精機」の傘下のもと1986年に設立され、今では年間のべ1,000人以上の研究者や国内外の専門機関に利用される開発施設である。

ウェブサイトのリニューアルを機に、同社が開発施設でありながら、少量生産、委託加工のニーズにも応え、また長崎県の大村研究所では条件が合えば量産化にも対応可能であることを、既存の顧客以外にもアナウンスしたいという要望があった。ビー・オー・スタジオでは「研究者」や「研究機関のスタッフ」がアクセスしやすいようSEOに配慮するとともに、目的の項目やページにストレスなく到達できるようなサイト構築を目指した。

株式会社ラボ

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クライアントのニッチな要望に応えるためのB2Bサイトをリニューアル

株式会社ラボ(以降ラボ)は、マイクログラビア塗工で業界トップの地位を確立する康井精機の研究開発部門を担う関連会社として設立され、研究施設を神奈川県綾瀬市と長崎県大村市に構え、国内外の企業の開発部門や大学の研究室から絶大な信頼を得ている。

その理由のひとつは、不可能を可能にする技術力をラボが有していることにある。
コーティングマシンの選定はもとより、材料の選定からミューミクロンの薄さ、塗工ベースの素材合わせにいたるまで、クライアントの課題に正面から向き合い、一緒に解決策を講じる。その姿勢が多方面から高く評価をされている。

新ウェブサイトの設計とねらい

ラボがウェブサイトの一新を決断した背景は、新工場の設立と展示会への参加がタイミング的に重なったことにあった。新工場の完成と展示会、そしてサイトリニューアルを一緒に実施したいという要望だった。ページ数から想定するに、制作から公開まで通常なら3カ月はかかる工程を2週間で、とヒアリング時に具体的な依頼内容を提示された。

限られた期間ということもあり、ビー・オー・スタジオでは「簡易版」と「制作」の同時進行を提案。すなわち、2週間で簡易的なマイクロサイトを立ち上げ、その裏で本サイトの制作を進める方法でプロジェクトがスタートした。

ラボの既存クライアントは、主にPCでウェブサイトを閲覧する企業の開発者、大学の研究機関のエンジニアが多い。とはいえ、モバイルでアクセスする訪問者も年々増えてきている。新工場には新しい機能を備えたコーター設備を導入する。新規のパートナーを探したい。さらにコンバーティング業界において、どれだけラボが突出した技術やノウハウを擁しているかを訴求する意味もあり、デバイスを問わずシステムも1ソースで管理可能なレスポンシブウェブデザインでサイト設計をすることにした。

機械と加工のノウハウをウェブサイトで開示する新しい試み

社内にはウェブサイトで「自社の独自性や技術を公開する」ことに反対する意見もあったという。ラボの康井社長は同社のユニークネス= Uniqueness をあえて「オープン」にすることで、市場を拡大するとともに、同社のカバーする範囲も広げられると考えている。

テストから評価、委託生産まで一貫して行える「企業の強み」を最大限にアピール

ウェブサイトではコーターの設計図、個々の塗工幅やナノ単位の薄膜からミリの厚膜対応表、さらにこれまで関係者間でも非公開であったアニール処理やキュア炉についても掲載している。「低価格で体力を消耗するのではなく、R&Dを推進・強化して、ラボの優位性を向上」することが、康井社長の目的である。

テストから評価、委託生産まで一貫して行える「企業の強み」を最大限にアピール

コーティングの課題を抱えているユーザーに、何としてもラボを見つけてほしい。それは食品用フィルム、あるいは医療用コーティング材だったり、また精密機械向けだったりと、多岐にわたる。ビー・オー・スタジオは、サイト設計において操作性はもちろん、SEOでも成果を出すためのさまざまな施策とチューニングを実施。そのかいあって、電話での問い合わせが公開後には前サイトの5倍に増えたと、ラボの担当者から報告を受けた。

長崎の大村研究所

神奈川県綾瀬の研究所では主に研究、開発段階のコーティングテストを行い、マーケティング用の中型のマシンをそろえている。一方の長崎県の大村プロセス研究所は、テストや小口生産だけでなく、量産化を検討するクライアントに向けた大型機械を設置。さらに加熱収縮率の大変低いアニール処理が可能な装置と熱風炉45mのクリーンルームを備え、開発支援から量産ビジネスまでノンストップでバックアップできる体制を敷いている。

大村研究所の存在をもっと多くの研究者に知らしめたいということから、施設紹介のページから、導入機械の詳細に飛べるようリンクを設置。
「研究者は機械屋と違う。写真だけでなくCADの図面も必要」という社長のリクエストにより、図面のサムネールからpdfをダウンロードできるようにした。

既存顧客のサポートに加え、見込み顧客へ自社の魅力を伝える

以前のウェブサイトの訪問数がどれくらいだったのか詳細は不明だが、サイトリニューアル後は月に6,000~7,000のユニークビューがあり、B2Bの特殊塗工研究所としては閲覧数が多いものと考えられる。しかもユーザーの滞在時間が3分程度、直帰率ほぼ4割と、コーティングに興味のあるターゲットにリーチしている。
また意外なところでは、google マップ経由で着地をするユーザーも多いとのこと。ラボの担当者がgoogleマップに写真やテキストを投稿。それを閲覧したユーザーがウェブサイトを訪問する流れを作っている。

ビー・オー・スタジオでは今後もラボのサイトの運用をサポートする一方、同社がウェブを通じ商流を見つけるサポートをしていきたい。

お問い合わせ・ご相談はこちらcontact@bostudio.co.jp