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コロナで世界的に盛り上がる #マイホーム購入。理想の家選びにインスタを活用

コロナをきっかけに、郊外に移住する人が増えているというのは本当なのでしょうか。アメリカの場合、1980年代~1990年代生まれの「millennials (ミレニアル世代)」や、その下の「Generation Z (Z世代)」で、都市部を離れる人が増えています。その数は、2019年と比較して4割以上、しかも「郊外で持ち家」を購入する人が、昨年より19%も増えているといいます。

古い家と古い車

インスタで理想の家探し

アメリカのサンフランシスコを拠点に、ECで不動産売買を行うApartment List, Inc (アパートメントリスト) の調査レポートでは、ミレニアル世代の42%が30歳で家を持つという結果が報告されています。コロナ禍で広まっている傾向は、安い価格で郊外の古い家を買ってリノベーションして住むという流れ。そして「古い」といっても20年、30年前でなく、もっと昔の家。日本でいう「古民家」があてはまるかもしれません。

NYポスト紙に掲載されたカップルは、かつて映画やテレビで見た18世紀~19世紀のビクトリアンハウスを探し当て、夢のマイホームにしています。手に入れた金額より、リノベーションにかかる費用の方が多くかかることは想定内。これから「自分好みの家」に仕上げていくことに、喜びを見出しています。

CheapOldHouses.comのインスタアカウントは、2020年4月からはじまったアメリカ各州のロックダウンを境に、フォロワーが急増しました。2021年3月現在は、150万フォロワーを有する人気アカウントとして、さまざまなメディアでも取り上げられ、テレビ番組もスタートしています。@CheapOldHousesのオーナーは物件情報を掲載する不動産業者ではありません。ソーシャルメディアを運営するのは古き良きアメリカのマイホームを愛するカップルです。「売りたい人」と「買いたい人」をつなぐコンテンツメディアをアメリカだけでなく、世界に向けて発信しています。@cheapoldhousesのファンの内訳を紹介すると、フォロワーの42%が25歳~34歳。そして75%が女性だといいます。

Instagramを使った家探しのメリットは、コンテンツのロケーション情報から物件の場所がすぐに確認できる点

ミレニアル世代の家探しはInstagram

「おうち時間」が増えたことで、「ガーデニング」や「DIY」に時間をかける人が増えています。都会の狭い部屋で過ごすより、郊外でのびのび暮らしたい、というトレンドはアメリカに限ったことではありません。ロンドンやパリ、ミラノといった都市でも2020年のロックダウンをきっかけに、住環境を見直す人が続出。人が密集していた都市部だからこそ、ビジネスの利便性に富み、歓楽街が賑わっていました。それがパンデミックで一転。日本においてもソーシャルディスタンスが求められ、国もリモートワーク (テレワーク) を推奨し、中小企業に向け通信機器の導入を促すなどの取り組みを行っています。
新型コロナウイルス感染症対策のために外出を自粛する働き世代の多くは、都会に住む意味を問い直しています。

東京23区の人口移動もコロナ禍で変化

総務省が2021年1月29日に公開した住民基本台帳人口移動報告によると、これまで全国で最多の転入超過数を続けてきた東京都は、神奈川県と肩を並べるくらいの数に減少し、さらに7月、8月、11月、12月は2013年以降はじめての転出超過が記録されています。

都市圏の数字を紹介すると、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県をあわせた「東京圏」の2019年の転入超過数が14万8,783だったのに対し、2020年は9万9,243人と、5万人近く縮小。全国で転入超過数が最も多い市町村は大阪府大阪市、次いで東京23区、その次に神奈川県横浜市の順になります。

同じく総務省の統計から、日本の世代別の持ち家率も紹介しましょう。

目を逸らすことができないのが、年々増え続ける空き家率です。放置しておくと不法投棄の場や犯罪の温床となることも考えられ、所有者以外にも経済的負担や不利益が生じる可能性があることから、空き家問題は深刻化が懸念されています。視点を変えて、Instagramのハッシュタグ目線で#空き家をチェックすると、#リノベーションや#DIYと並記されてポストされる投稿が少なくはなく、空き家を活用したアトリエや店舗のアイディアが見つかります。

下記は、2018年に10月1日の住宅・土地統計調査において総数53,788世帯を対象に公表された統計をもとに、年齢別持ち家と借家の割合をグラフ化したものです。ミレニアルズの持ち家率は、前述したアメリカの調査よりも低い26%でした。35歳~39歳になると44%と借家率と逆転します。

※総数には家計の家計を主に支える者の年齢「不詳」が含まれます。その他には住宅の所有の関係「不詳」が含まれます。

古い車や家を修復して使う文化

レストア、リビルト、バックヤードガレージ。これらはクラシックカーファンや、クルマ好きの間でよく交わされるワードです。ヨーロッパ、とくにイギリスには古き良き旧車を安い価格で購入し、フルレストアして公道で走れるようにする、という文化が息づいています。そんな自動車の発明以前から、古い家を修復しながら住み続ける習慣が存在します。

日本でも古民家を改造したカフェや旅館、そしてシェアハウスなどがSNSで話題になったり、さらに空き家を売りたい人と買いたい人をマッチングする「家いちば」がメディアで取り上げたりと、住環境に対する考え方が10年前、20年前とは変わってきています。インスタのハッシュタグで#リノベーション、#田舎暮らし、#古民家リノベーション、を検索すると、どれも人気タグであることがわかります。

DCMホールディングス、コーナン、コメリ、ナフコ、ジョイフル本田といった上場しているホームセンターの株価推移をみると、各社コロナ禍のダメージは少なく、逆にそれまでの業界の伸び悩みをくつがえす好業績であったことが、決算短信からわかります。コロナ特需があった部門は、園芸用品と屋外資材、補修用品、電動工具、そしてアウトドアレジャー用品、日用消耗品と、このことからも消費者の「住む」ことへの意識に変化が生じていることを示しています。

そして、「自分でできる」かどうかを決定づけることにSNSが深く関わっています。YouTubeチャンネルで「リノベーション」のハウツーを習得、Twitterで資材の調達情報を収集。完成したらInstagramに投稿して、フォロワーと達成感を共有します。ミレニアルズを中心に、ソーシャルメディアで古いモノの魅力や価値が見直され、リノベーションして再利用する意識が芽生えています。コロナを機に、住む場所の価値観が変わった人、少なくないのでは?

SNS解析ツールNapoleonCat

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