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Instagramの「アクセシビリティ向上施策」って?コンテンツの価値を左右する代替テキストの設定

InstagramにAltテキストを挿入する機能が加わることが、2018年の暮れに公式発表されました。それから4カ月、皆さんは投稿毎にAltテキストの挿入をしていますか?
ビジネスでInstagramを運用している企業にとっては、このAlt属性の追加機能がブランドの認知度向上の追い風になるかもしれません。Altテキストは、投稿のどのタイミングで挿入すればよいのか、またAltテキストの活用やひと手間かけることによって得られる利点について、お伝えしていきます。

Altテキストは必然なのか? SEOにも影響するのか?

ウェブサイトの制作現場にいれば、「Altテキスト」の重要性は理解していますが、一般の閲覧者はブラウザの開発者ツールを操作しない限り、Alt属性は表面に現れません。SNSの投稿や閲覧をしているユーザーの中には、Altテキストの採用がどんな意味を持つのか、疑問に思う人もいるのではないでしょうか。

Altテキストとは、「オルタナティブ(代替)テキスト」の略。画像毎に付与するテキストデータであり、ルートパスの間違いからブラウザで画像が非表示だった場合でも、Altテキストが閲覧者に情報を伝える役目をします。

Instagramの公式ページには、視覚に障害のある人がスクリーンリーダーを使用してInstagramにアクセスしている場合に「画像のディテールを読み上げる」機能を発揮し、これまで以上にアクセシビリティの向上を適えたと記載します。

新機能のアナウンスがInstagramの公式Twitterからツイートされると、すぐに視覚に障害のあるユーザーや団体から好意的な反応がありました。英国の非営利団体である英国国立盲人協会は、アクセシビリティに対する同社(facebook)の取り組みを称賛する一方、Instagramストーリーズにも機能を拡張するよう求めています。

画像の代わりとなるテキスト情報は、検索エンジンの画像分析にも役立つことから、SEOにも有効であると理解されています。Google検索を例にとると、探し物をしている人は、キーワード検索の結果をハイパーリンクの付いたテキストの列から見つけるより、イメージ一覧から「目的」にリーチする方を望んでいます。※参照:サーチエンジンジャーナル
Alt属性を画像に付与すると、検索エンジンにコンテンツの内容を伝えられるだけでなく、画像検索でも上位表示が可能になり、結果としてアクセシビリティの向上にもつながっていくことが、理解いただけましたでしょうか。

SNSでAltテキスト、果たしてどんな影響をもたらすのか?

投稿のたびにAltを挿入するのは、労力を要します。が、Instagramの「Altテキスト」挿入機能は、投稿の度にテキストを入力する必要がありません。すなわちfacebookの【オブジェクト認識機能技術】による、自動代替テキストを導入する仕組みになっています。これまで通り、コンテンツをポストしても、自動でAlt属性を指定してくれるので、手間のかかる心配は無用です。ちなみにこの技術はアカウントのフィード、プロフィールからテキストを自動生成、イメージに適用します。
また自動付与ではなく、投稿者がアナログで一点ずつ画像にAltテキストを設定していくことも可能です。

先にも触れましたが、ウェブサイトでAltテキストが使用される理由は2つあります。
1つはスクリーンリーダーによる画像認識。視覚障害のあるユーザーが、ソフトウェアを介して画像のディテールを耳で聴き取れるようにするためにあります。
もう1つは検索エンジンで、表示のランクが上がること。

2019年3月現在において、InstagramのポストはAltテキストが含まれている場合でも、ブラウザの検索エンジン結果には表示されません。とはいえAltテキストを含む掲載結果の高い投稿は、データとしてInstagram内で積み上げられていきます。そのためGoogleの検索結果で、Instagramのコンテンツがクエリに表示されることがあります。

上記の理由に加え、InstagramにAltテキストを付与することで、検索やフィードのプレースメント(ページの露出)における投稿ランキングに影響を与えるものと考えています。背景にはInstagramがこれまでAIツールを使用、投稿に含まれるコンテンツを定義および決定してきました。このアルゴリズムとテクノロジーは、Instagramの【検索】結果に表示されるコンテンツの識別とするのに役立ちます。

Instagramに先立つこと2年以上も前に、Twitterは【視力の弱い方にも画像の情報をお届け】できる機能を採用しています。ただし機能を有効にするには、アクセシビリティ設定の「画像の説明を追加」をONにしないと、投稿に反映されません。

自動で挿入されたAlt属性はこうなる!

自動でAlt属性を付与してくれる機能があるとはいえ、どれくらい正確なのか。オブジェクトのディテールはどれくらい伝えられているのか、ブラウザの開発ツールを使って調べてみました。

下の画像は、レディー・ガガのInstagram。グラミー賞で3冠に輝いた彼女を、マーク・ロンソン、アンソニー・ロッソマンド、アンドリュー・ワイアットといったレジェンドが囲み、ポージング。

自動Altテキストは「画像に含まれている可能性があるもの:4人、立ってる(複数の人)、室内」と、状況を記載。固有名詞やどういったシーンかは明らかではありません。

代替テキストの提供について、総務省のサイトに詳しい解説がありました。
「音声ブラウザを利用する視覚障害者やテキストブラウザのユーザーには、テキストで提供された情報しか得ることができません。そのため画像によって表現された情報には、その代わりとなるテキスト情報を用意することが必要になります。」写真に忠実なテキストを提供した方が、受信者にメッセージは伝わります。

カスタムAltテキストの場合、字数はどれくらいが適量か

実際、カスタムAltテキストを設定するとしたら、文字数はどれくらいがいいのでしょう。用意されているフォームには制限なく入力できますが、「Altテキスト」として、投稿に反映される文字数については、2019年3月現在のInstagram日本語版ヘルプページに記載はありませんでした。そこで海外の情報を探したところ、PCマガジンで100文字(100 characters)という記事を見つけました。1バイトのアルファベットや数字で100文字。文字ごとにバイト数が違う日本語では、現時点で60文字前後が適当と思われます。

カスタムAltテキストを挿入するには…①Altテキストを挿入したいプロフィール画面の右上「…」をタップして設定画面を表示させる。②「編集」をタップ。③[Aa 代替テキストを追加]をタップすると、[代替テキスト]入力画面に移動。④[代替テキストを入力]エリアにテキストを入れる。⑤入力が終わったら右上の[完了]をタップ。

企業でInstagramを運用しているなら、ブランドと商品名をAltテキストに入れた「文章」にすることをおすすめします。スクリーンリーダーや検索エンジンに関わらず、Altテキストの内容を把握するのは人間です。読み上げたときにも理解できる「伝わる文章」を目指し、Altテキストのアップデートをしてみてはいかがでしょう。

InstagramのAltテキストは、視覚障害のあるユーザーがInstagramを楽しめるよう配慮した機能です。同時に、プラットフォームを超えたSEOにおけるビジュアルコンテンツの高付加価値を実証すると考え、自社のコンテンツがより多くの人の目に触れる機会でもあると期待します。

SNS解析ツールNapoleonCat

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