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PDFドキュメントをSEOフレンドリーにするテクニック

検索サイトの上位に表示されるために、定期的に新規コンテンツの追加やmeta (メタ) 情報を更新しているのなら、PDFファイルの最適化も試してみてはいかがでしょう。既存サイトで最新のGoogleクローラーに好かれるためには、構造化マークアップをやり直す必要がありますが、費用と時間がかかります。最小限のコストと時短で既存コンテンツを検索に有利なようアップデートしたいのならば、すでに公開中のPDFを最適化して再アップロードすることをおすすめします。

GoogleはPDFファイルもインデックスして、表示順位の昇順を決めています。すでに公開中のPDFファイルを含め、チューニング次第で多くのトラフィックを獲得できることを知っておいてください。

PDFの最適化といえば、ユーザーの負担にならないようファイルサイズを適宜小さくすることも大切ですが、ダウンロード前にPDFの概要が示されることも意識してください。ちょっとしたひと手間を加えると、ユーザーにも親切で、しかも検索エンジンからも評価が得られます。

SEOのタスク

PDFのSEO施策について知っておきたい以下の項目について、解説していきます。

PDFファイルサイズの縮小

Acrobat Pro DCのユーザーであれば次の手順でサイズを小さくできます。

  1. Acrobat Pro DCを起動し、左上の [ファイル] の下にあるタブから[ツール]を選択
  2. 保護と標準化から [PDFを最適化] を選択
  3. 対象のファイルを開き、上部のメニューバーから [ファイルサイズを縮小] を選ぶ
  4. [サイズが縮小されたPDFとして保存] ダイアログから任意の場所を指定して保存する

Acrobat Pro DCをお持ちでない場合は、ブラウザ上でPDFファイルの編集や結合、またWordやExcel、JPGに書き出せるIlobepdfが便利です。拡張機能を追加しなければサインアップなしで使用できます。

オンラインでもオフラインでも使え、しかも多言語に対応。米シカゴの有名レビューサイト「G2」でも高評価を獲得しています。

フォントの最適化

PDFリーダーは標準フォントをサポートしています。
日本語ではヒラギノ、Noto Sans、游ゴシックを使い、欧文はTimes、Helveticaで作成していれば、ドキュメントにフォントを埋め込む必要がなく、またブラウザ側で標準フォントに置き換える時間もかからず、軽快に表示します。

画像の最適化

ファイルに挿入するイメージは、ビットマップ画像 (ラスター形式) に比べてサイズが小さく、高品質なベクター画像を使います。もしビットマップしか用意できないのであれば、モノクロに変換して使うようにします。印刷物からそのままpdfに変換すると、もとの画質が劣化したり、粗くなったりします。そんな場合には事前にセッティングオプションで指定すると目的にあった圧縮ができます。

…こんな時は
もしAdobe Acrobat Pro DCをお使いの場合で、オフィスのPowerPointやWordに埋め込んだ画像を高解像度のままPDFに変換したいときには、以下の方法で画質を維持できます。PowerPointを例に、まずリボンタブにAcrobatが追加されていることを確認してください。

リボンタブの操作1

リボンタブの操作2

タブをクリックすると表示が変わり、左から2番目の [環境設定] を選択するとAcrobat PDFMakerがポップアップします。
[詳細設定] をクリックすると別窓が表示されます。左のメニューから [画像] を選択し、デフォルトで圧縮が「自動」になっている部分を、「オフ」にすれば、高画質のままPDFに変換できます。

アクロバットの操作1

アクロバットの操作2

PDFにmeta情報を追加する

PDF変換前の文書にmeta情報を追加する方法を、オフィスのWordを例に紹介します。対象となるWord文書を開き、左上の [ファイル]タブ をクリックします。左ペインから上書き保存の上にある [情報] を選ぶと情報画面が表示されます。

Wordの操作1

Wordの操作2

右の [プロパティ] 右にある矢印を操作すると [詳細プロパティ] ダイアログが表れます。一番上のタイトルは、meta情報の「title」にあたり、その次のサブタイトルはmeta情報の「description」、キーワードは「keywords」に該当します。

自動/手動でタグ付けする

PDFをクローラーにインデックスされるためには、meta情報の追加だけでも十分ともいえますが、Adobe Acrobat Pro DCを使っていればさらに「アクセシブル」にアップデートできます。Acrobatには、PDF文書の構造情報から論理ツリーを生成し、適切にタグ付けをする機能が備わっています。方法は、[ツール] タブから [アクセシビリティ] を開きます。右側のメニューの一番上にある [自動タグ文書] を開くと、タグ付けのレポートが左ペインに表示されます。次に右側のメニューの [アクセシビリティチェック] をクリックし、ダイアログが表示されたら右下にある [チェック開始] をクリックします。再び左ペインに視線を移すと、合格したコンテンツと不合格な部分、修正が必要なカ所を具体的に示します。

pdf上で修正

ALT代替テキストの設定

PDFファイルに挿入した画像に、代替テキストを挿入していない場合は、アクセシビリティチェッカーで不合格通知されます。PDFに変換前の状態でALTを設定する方法は、WordやPowerPointの場合には、挿入した画像を選択したまま右クリックして表示された [ミニツールバー] から [代替テキストの編集] を選んで適切な説明を指定できます。

ツールバーの表示

すでにPDFに変換済みのファイルから、新しくALTテキストを挿入するには、Adobe Acrobat Pro DCを使って設定します。先に紹介したAdobe Acrobat Pro DC の [ツール] から [アクセシビリティ] をクリックして対象となるファイルを選択します。右側のメニューから [代替テキストを設定] をクリックすると、文書内のすべての図を検出し、代替テキストを挿入するためのボックスが表示されます。

入力画面

※標準フォントを使用していない見出しにも [代替テキストを設定] が促されます。

ブラウザからPDFファイルを検索したい場合には

最後に、検索サイトからPDF文書をダウンロードする方法をお伝えします。検索ボックスに [filetype: pdf ●●●●●] と入力します。「●●●●●」には任意の文字を入力します。
例)filetype: pdf tesla manual

テスラのドキュメントをPDF形式で検索すると、以下のように一覧が表示されました。

Google検索画面

目的が明確であれば、オフィシャルサイトで探すよりもショートカットできることもあります。

今回はビー・オー・スタジオのクライアントから「現在公開中のPDFを検索対象にしたい。できれば上位表示させたい」という要望があり、クローラーに識別しやすいようPDFを調整した事例をもとに、コンテンツを作成しました。ただし本記事は2021年8月現在でのSEOになります。検索アルゴリズムは頻繁にアップデートされ、これに伴いSEOについても認識を改めていく必要があります。同時に、ビー・オー・スタジオでは日頃からアップデートの影響にも響かない、質の高いコンテンツを公開していくことを心がけています。

SNS解析ツールNapoleonCat

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